【映画の感想】#24 天使のくれた時間
4か月ぶりの投稿。人間はやはりないものねだりをしてしまう生き物で、自分がした選択に対して100%肯定することは難しいことなんだと思う。自分の好きなスヌーピーの名言でこういうものがある。
【映画の感想】#23 イコライザー
久しぶりの更新。主人公が元CIAという設定はありがちではあるが、個人的にはかなり好きなシチュエーションである。ヒロインが結構かわいかったのだが、映画の序盤に出てきてそのまま終盤まで出てこないのは寂しかった。もはやヒロインではなかったのかもしれない。ヒロインに主人公の素性がばれたときの反応も期待してはいたが最後まで隠したままだった。最後まで素性を誰にも明かさないのを貫徹していたのもカッコよかった。作中で老人と海の話が出てくるが、映画の主人公のロバートと老人と海の主人公サンチャゴの生き方は少し重なるような気がした。また、演出も凝られていた。特に最後テディとの一体一のシーン、上からはスプリンクラー動きはスローになったところは圧巻だった。
【映画の感想】#22 セブン
映画自体が久しぶりだったが、その復帰戦にふさわしい面白い映画だった。若い情熱のあふれる新米のミルズと、定年間際のベテランサマセットが協力して事件を解決していくストーリー。感情的な新米刑事と、冷静沈着で論理的な思考をするベテランの刑事が微妙な距離感を保ちながら協力していくのも見どころの一つである。この映画では、七つの大罪をモチーフにした奇怪な殺人事件を二人が負っていく物語で、常にどこか不穏な空気が漂っていた。古典作品からの引用が多く、教養のある人間が視聴するとより面白く感じるのではないかと思った。最後に七つの大罪の嫉妬と憤怒が残されていたとき、自分的には二人の刑事がなるのかと予想したが意表を突かれた。犯人を捕まえると意気込んでいたミルズが犯人を殺し逆に捕まってしまうとは悲しい皮肉である。
【映画の感想】#20 ダークナイト ライジング
ダークナイト・トリロジーの第三作品目にして完結作。最初ジョーカーに比べて敵キャラのパンチが弱いと感じたが映画終盤にいい意味で裏切られた。牢獄で恐怖を克服するときに、昔の恐怖の対象だった蝙蝠が出てくる演出は味があった。最後バットマンが生きていることを伏線を回収すると同時に見せるのは、クリストファー・ノーラン監督らしい。このシリーズのバットマンは一個人として苦悩するヒーローを描いていて、個人的には今まで見た、実写化したアメコミの中で一番好きな映画だった。アンハサウェイがかわいかった。
【映画の感想】#19 ダークナイト
「ダークナイト・トリロジー」の2作目。人間の根源的な善悪、精神の部分に焦点が置かている映画のように感じた。バットマンは他のヒーロー者のように超常的な力を持っているわけではなく、また、ジョーカーも肉体的には他の人間と大差はないため、映画の奥底にあるものについて深く考えることができる。ボタンを押すとどちらかが助かり、どちらかの船が爆発する状況下で、人々はボタンを押さないことで一見ジョーカーに屈しない高潔な精神力を見せたように見えたが、多数決ではボタンを押すという意見が多く、前作から言葉を引用すると、「人の本性は行動で決まる」ということで、結局、人間は利己的な生き物であり、犯罪者と犯罪者でない人の違いは、普段心の底に隠し持っているものを表にだしているかだしていないかの違いだけであると思った。それに加え、自分ではボタンを押す勇気のない弱さも同時に持っていることも確認することができた。正義のシンボルだったハービーは最愛の人の死によって、悪に染まってしまい、人間はこうに脆く不安定なものなのかと思い知った。ジョーカーは金に執着もせず、ただ、破壊衝動によってのみに突き動かされており、目的のない悪がこれほどまでに恐ろしいものになることを知った。ジョーカーも悪であることには違いないが、ジョーカーに振り回され、何が正義か見ようとせず、感情だけで考えずに行動を起こす大衆も悪になるのではないだろうか。